この記事では、英語スピーキングテスト「VERSANT」の受験方法・テスト内容・スコア目安をお伝えします。
スピーキング力の測定のために大手企業も採用している、信頼性・実用性のあるテスト「VERSANT」(ヴァーサント)。
AI技術を利用した気軽な試験で、24時間どこからでもスマホやパソコンで受験できます。
結論からいうと、英語学習者が自分のスピーキング力を知るにぴったりなテストですよ!
VERSANTについてカンタン解説
「VERSANT」を初めて知った方のために、まずはこのテストについて紹介したいと思います。
Pearson(ピアソン)が開発した英語スピーキングテスト
Versantは、世界最大規模の教育サービス会社「Pearson」が提供している英語能力テスト。
Pearsonはロンドンを拠点に70ヵ国以上に進出しているグローバル企業です。幼児向けの学習教材から高等教育用の学術書まで幅広いコンテンツを手掛けています。
Versantの特徴をまとめてみました。
- テスト料金は5,500円(税込み)
- 所要時間は約20分、数分で結果通知
- スコアは20点-80点で採点(80点満点)
- スマホやパソコンからいつでも受験可能
- 国内では日本経済新聞社+ピアソン社でパートナー運営
自宅から好きな時に受けられるのはありがたいですよね。
公式サイトによると、200以上の企業・教育機関がこのテストを導入しているとのこと。
VERSANTのハイスコアはスピーキング力の証明になります!
VERSANTの申し込みから受験するまでの手順
VERSANTの個人受験を決めたら、まずは公式サイトから申し込みましょう。
受験料を支払うと、メールで受験番号が送られてきます。
Versantの受験方法
パソコン・スマホのどちらからも受験できますが、公式アプリをダウンロードして、スマホから受験するのが一番楽ちん。

スマホ受験の場合は、スマホを机やテーブルに置いて、そのままテストを受けられます。
ダウンロードしたアプリを開き、受験番号(TIN)を入力します。テストの説明や話し方のアドバイスが終わったら、すぐに試験が始まります。
このときスマホは機内モードに設定して、自分の声だけが録音されるようします。
Versantの所要時間
VERSANTスピーキングテストの所要時間は約20分間。
たまに17分と書いてる人もいますが、これは最初の説明をテスト時間に含めない場合です。つまり実際に問題を解いてる時間。
VERSANTはテスト開始から結果通知まで30分ほどと、とてもスピーディーな試験です。
VERSANTのテスト構成
VERSANTは、6つのパートから全部で63問が出題されます。
- Part A:音読 8問
- Part B:復唱 16問
- Part C:質問への回答 24問
- Part D:文の構築 10問
- Part E:話の要約 3問
- Part F:自由回答式質問 2問
上でも述べましたが、短時間のテストなので、あっという間に終わります。
「聞き逃した!言い間違えた!」と思っても動揺せずに、次の問題に取り組みましょう。
VERSANTのテスト結果通知
テスト終了後、スマホの機内モードを解除して再びWi-Fiに接続します。そうしないと、採点が始まりません。
5分ほど経つと、テスト結果が「スコアレポート」として表示されます。
私のVERSANTスコアはこちら

私のスコアは58点/80点でした。
うーん、60点欲しかったな。カナダ在住なので日常的に英語は使っていますが、Versant難しかったです。子どもたちが生まれてから、勉強らしい勉強してこなかったからな…仕方ない(言い訳ですね)
▼各スキルをグラフ化してくれるので、自分の強みや弱点がひと目でわかります。私の場合、なぜか語彙力だけ高くて、アンバランスな印象です。

▼VERSANTのスコアレポートには、現状のスキル解説と今後の学習アドバイスも書かれています。

例えば、文章構文スキルアップには「副詞を使って細部を詳しく描写しながら、今日の出来事について話してみましょう」とアドバイスがありました。なるほど!
VERSANTのスコア目安は?
公式サイトのスコア表が分かりやすいのでお借りしました。CEFRへのレベル換算が分かるのはいいですね。
ちなみに日本人の平均点は38点だそうです。(黄色の丸印のところ)
私の「58点」は、ギリギリB2レベルで「大きな負担を感じさせずに、情報や視点を明確に述べることができる」とのこと。ふむ、この評価はかなり納得かも。
他の英語テストにスコア換算すると?
各テスト機関が発表しているCEFR基準の情報を元に筆者が作成しました。
テスト内容がそれぞれ違うので参考程度にしてくださいね。
CEFR | VERSANT | TOEIC | TOEFL iBT | IELTS | 英検 |
C2 | 79 – 80 | n/a | n/a | 8.0 – 9.0 | n/a |
C1 | 69 – 78 | 945 – 990 | 95 – 120 | 6.5 – 7.5 | 1級 |
B2 | 58 – 68 | 785 – 940 | 72 – 94 | 5.5 – 6.0 | 準1級 |
B1 | 47 – 57 | 550 – 780 | 42 – 71 | 4.0 – 5.0 | 2級 |
A2 | 36 – 46 | 225 – 545 | n/a | n/a | 準2級 |
A1 | 26 – 35 | 120 – 220 | n/a | n/a | 3 – 5級 |
<A1 | 20 – 25 | n/a | n/a | n/a | n/a |
VERSANTを受けてみた感想
VERSANTを受験した感想は「うわ難しい汗。ちゃんと対策しないとハイスコアは絶対無理だわ」です。
Part A「音読」とPart C「質問への回答」は、とくに問題なかったですが、
Part D「文の構築」とPart E「話の要約」の問題はとても難しく感じました。
VERSANTが難しいと感じた理由を私なりにつらつらっと書きますね。
理由①長めの文章を丸暗記するのが大変
リテンション力を試す英語テストって、いままで受けたことがなかったので面食らいます。アラフォーにはなかなかきついテスト形式です。
テストの緊張感もあってか、聞いたそばから音声を忘れてしまうんです。これは普段からシャドーイングなどで練習しないと付け焼刃ではできません。
理由②音質が悪く聞き取りにくい
VERSANTはスピーキング力だけでなく、リスニング力も試されるテストです。とりわけ前半の問題はこもったような音でわざと聞き取りにくくしてあります。
例えるなら、ちょっと電波の悪い所や風が強い所にいる相手と電話している感じ。もう少しクリアな音質だと分かりやすいんですけどね。
VERSANTのテスト対策
VERSANTはテスト対策しようにも、TOEIC・英検のような学習参考書がないんですよね。
ただテスト準備のためにできることはいくつかあるので紹介します。
VERSANT アプリでテスト形式と内容を知る
まずはVERSANTのアプリで模擬テスト(Practice Test)を受けてみましょう。
「Practice」をタップすると模擬テストが始まります。

この模擬テストは実際の半分ほどの縮小版ですが、テストの形式や内容を知るのにはもってこいです。
無料で何度でも受けられますが、問題は同じなので1、2回試したら十分です。
YouTubeの模擬テストを受けてみる
YouTubeにVERSANTの攻略法・練習問題の動画が結構上がっています。実践に近い形式で、かつ模範解答・スクリプトがある動画がベスト。
▼ネイティブの女性がVERSANTの練習問題を出題し、彼女なりの模範解答を教えてくれる親切な動画。回答方法の参考になります。
そのほかのVERSANT関連のYouTube動画は下のリンクからどうぞ。
「英語のハノン」シリーズ
Part E 「話の要約」・Part F 「自由回答式問題」では、問題文のあとすぐに話し始めなければなりません。
「英語のハノン」で文章のパターンを覚えて、使えるフレーズをすぐ取り出せるようにしておきましょう。
筑摩書房の「英語のハノン」特設ページで初級・中級・上級の音声データを確認できますよ。本を未購入でも聞けるのでお試しあれ。
▼初めての方はまず「英語のハノン 初級」

▼表現力を広げるなら「英語のハノン 中級」

▼自由自在に文法を操る「英語のハノン 上級」スピーキング力がめちゃくちゃ鍛えられます!

まとめ:スピーキングの腕試しに最適
VERSANTはおうちで受験できるわりに、それなり納得いく結果と詳しい解説レポートがもらえるのが個人的に気に入りました。
TOEFLやIELTSよりも気軽にスピーキング力が測れるうえ、お手頃価格なので比較的受けやすいテストじゃないかな。
他の英語スキルに比べて、スピーキング力って判断するのが難しいので、こういったテストで自分の英語力の定点観測するのは大事ですね。
私は60点台を目指して、年内にもう一度チャレンジしたいと思います。