定期検診以外では出来れば会いたくない歯医者さん。
ですが、若い頃歯みがきをさぼった報いなのか、私はアラフォーになって歯医者さん通いが続いております。
今回は、歯痛と歯茎の腫れのために歯医者に行ったら、抜歯する羽目になったというお話です。
もらったお薬
かかった費用
この記事を読むと、カナダでの抜歯の流れ・料金が分かります。歯痛に悩む方は参考にしてくださいね。
Contents
抜歯までの流れ
- STEP11月下旬左上奥歯の痛みと歯茎と腫れが悪化
- STEP22月1日歯医者さんを受診
- STEP32月5日根管治療の専門医による診断
- STEP42月22日歯医者さんで抜歯
- STEP52月29日抜歯後の経過観察
- STEP63月14日歯茎の抜糸
- STEP7未定インプラント(?)←今ここ
Step 1 | 左上奥歯の痛みと歯茎の腫れが悪化
体調不良になるといつも鈍痛があった左上奥歯(親知らずの1つ手前)。ずっとだましだまし来てたのが、とうとう本格的に痛み出したのが1月下旬。
何やらいつもより歯痛がパワーアップしてて歯茎もぷっくり腫れて熱い。何だこりゃ。
この歯は10年近く前にバンクーバーのよその歯医者さんで神経を抜いたから痛むはずありません。嫌な予感しかしない。
このままにしても自然に治りそうもないので、潔く歯医者を予約することにしました。
Step 2 | 歯医者さんを受診
歯科助手さんが痛む奥歯のレントゲンを見せながら「歯の根っこ周辺の黒いところが悪い部分」と教えてくれましたがイマイチ分からず。
確定診断には3Dのレントゲン写真が必要だけど、私の行っている歯科医院では2Dレントゲンしか撮れないらしい。
「根管治療の専門医(エンドドンティスト)へ紹介状を書くから、早目に3Dレントゲンを撮りに行ってきて」と言われました。あー面倒くさい。
Step 3 | 根管治療の専門医による診断
オークリッジモールというショッピングモール内にある専門医のオフィスへ。
3Dレントゲン撮影前にアシスタントさんが問診にやって来て、持病やアレルギーの有無・痛みの度合い・奥歯の治療歴などいっろいろ聞かれました。
「歯の治療歴なんて覚えてないです」とも言えず、記憶の糸を辿りながら答えました。もしいま同じ質問されたら、全然違うこと答える自信あります( • ̀ω•́ )キリッ✧
専門医によると「歯の根に縦にヒビが入っている」そうで、これはもう抜くしかないのだとか。そうなるのはうすうす分かってました。奥歯よ、さようなら。
Step 4 | 歯医者さんで抜歯
再びいつもの歯医者さんへ。治療台に上がるとすぐ歯科助手さんが同意書を3つ持ってきました。
1.本日の治療内容の同意書
2.使用する麻酔の同意書
3.骨移植同意書
ひと通り読んでサインしました。ここで骨移植について少し詳しく説明します。
【骨移植について】
骨造成とも呼ばれます。英語では「Bone Grafting」(ボーングラフティング)。インプラントの土台となる骨を増やすための治療。
患者さんの血液から抽出したステムセル(幹細胞)を移植材と混ぜ合わせ、それを抜歯で空いた穴(骨の部分)に入れます。骨移植が定着する(自分の骨になる)までに大体4~6ヵ月。
今回移植材料に使用したのは「Allograft」(アログラフト)というもの。他人の骨に化学処理を加えて製造します。
歯医者さん曰く、カナダでは一般的に使われており、インプラントの成功率が高い素材だそうです。
歯医者さんを待っている内にだんだん緊張してきました。実は抜歯が初めてという訳ではなく、日本にいる時親知らず2本を抜いたことがあります。なので今回で3本目。
暇だったので、ちょっと振り向いたところ・・・
うぎゃー!!見なきゃよかった。(>_<)
いかつい工具が並んでます。特に真ん中の3本がめちゃくちゃ太い。
私が軽く動揺していると、ついに歯医者さんが登場!
まずは私の血を採取。それを特殊な機械にかけて、ステムセル(幹細胞)を抽出します。歯医者さんが採血できるのを私は初めて知りました。

次は麻酔です。歯茎に2カ所、上あごに1カ所注射して、ちゃんと効いたことを確認した後、抜歯を開始しました。
麻酔で痛みは全くありません。ただ、奥歯に力が加わっているのは分かります。
ゴキッ!
口の中から今まで聞いたことのない音がした後、無事抜けました!10分もかかりませんでした。
ただ、歯に入ったヒビのせいで、根っこ部分が途中で割れて一部歯茎に残ったようです。これをていねいに取り除いて抜歯は終了でした。
最後の骨移植は、補填材を元は歯があったところ(顎骨部分)に注入して、糸で傷口を縫い合わせてたら完了。
診察室に入ってから出るまで約1時間半。歯医者さん曰く、「全て予定通り順調にいった」そうです。ずっと大口開けてなきゃいけないので、顎関節症気味の私にはきつかったです。顎が外れるかと思った。
Step 5&6 | 抜歯後の経過観察
2回の予約ともレントゲンを撮って、骨移植材の様子を確認。その後、歯医者さんが実際に抜歯後の歯茎をチェックしてあっさり終了でした。
Step 7 | インプラント(?)
骨移植からインプラント治療までは最低4ヵ月待たなければなりません。
もしインプラントをせず放置した場合、骨移植で増えた骨はいづれ体に吸収されます。
その体に吸収されるスピードにかなりの個人差があり、骨移植から1年未満で骨が細る人もいれば、2年以上経っても大丈夫な人もいるそうです。
私はというと、まずは治療費を貯めて1年後を目処にインプラントを入れようと考えています。
お薬
歯医者さんからもらった処方箋には3種類が書かれていました。
1.アモキシシリン 500mg 1日3回を3週間分 口の中の細菌を殺菌するお薬
2.クロルヘキシジン 475mg 1日2回を10日間 薬用マウスウォッシュ
3.イブプロフェン 400mg 1日2回を10日間 痛み止めのお薬
ご近所のスーパーストアの薬局へ行ったら、3つ目のイブプロフェンは常備薬「Advil」だと薬剤師さんが教えてくれました。我が家にあるのでこれは買わないでOK。
たった3種類ですが、服用・使用するタイミングが違うので結構大変でした。最後の方は痛みも引いたのでちょっと適当だったかも・・・

費用
かかった費用をまとめるとこんな感じ。
主人の会社の民間医療保険が利いたので、骨移植が約5割負担、それ以外は2割負担でした。BC州医療保険(MSP)は歯科治療や薬代はカバーしないのでご注意ください。
私の行ってる歯医者さんの場合、保険なしの抜歯は$242(約18,700円)。ケースバイケースだと思うので、あくまでも目安ですが。
以前私が日本で親知らずを抜いた時は3割負担で1本2,500円くらい。全額自己負担だと約8,300円。カナダの半額以下でした。
日付 | 治療内容 | 費用 | 自己負担 |
2月1日 | レントゲン写真撮影、歯科医の検査 | $57.80 | $11.56 |
2月5日 | レントゲン写真撮影、根管治療の専門医の検査 | $150.00 | $30.00 |
2月22日 | 奥歯の抜歯 | $242.00 | $48.40 |
骨移植 | $638.00 | $314.80 | |
処方箋(薬局) | $37.47 | $11.71 | |
合計 | $1,125.27 | $416.47 |
まとめ
カナダの歯科治療は高い(特に民間保険なしの場合)での、出来れば日本での治療をおすすめします。
あなたがもし保険なしでカナダの歯医者さんへ行くことになったら、受付で「保険がないので全額自己負担です」と事前に伝えましょう。帰国予定などを考慮して治療方法を決めてくれるはずです。
本当に歯は大事にしたいものです。10代・20代の頃、何でちゃんと歯磨きしなかったんだろ。あー、あの頃の自分をぶん殴りたい。